詩について語る時に僕の語ること

日常の中で私の中に溜まった言葉を紡いでいきます

夜空に咲く花

静かな夜空に花が咲く

 

その花は枯れもせずに消えてしまう

 

その花が完全に消えてしまう前に次の花が咲く

 

前に咲いていた花を上書きするかのように

 

新しい花が咲くと

 

古い花のことなんて忘れてしまう

 

人間は忘れっぽい生き物だ

 

新しい花が咲くと

 

次の花を期待してしまう

 

人間は新しいものが好きな生き物だ

 

夜空に咲いた花は僕を過去へと連れていく

 

ただ空を見ているだけなのに

 

時間は確実に未来へ向かっているのに

 

僕の心だけが別の時間へと移動する

 

夜空が静かになると

 

僕の心もゆっくりと現実に帰ってくる

 

花の残像のような余韻を引きずりながら