僕はキミを欲しがらない
僕はキミを僕のものにしたい
キミは僕のものになりたいと言う
僕はキミの全部が欲しい
一部しかくれないなら全部いらない
キミは僕にキミの全部をくれると言う
僕にはわかっている
キミは全部を僕にくれたつもりでも
無意識のうちに僕には渡さないものがある
キミが嘘をついているわけではない
そういうものなんだ
僕はキミの一部をもらうと全部が欲しくなる
一度全部が欲しくなると全部くれるまで我慢ができなくなる
だから僕はキミを欲しがらない
幸せのサンドイッチ
朝ちょっと早起きする
ちょっと早めの朝食
軽く散歩する
いつもは寝ている時間
みんなは寝ている時間
僕だけが起きている時間
誰よりも早く朝を迎える
誰よりも早く一日を始める
みんなのんきに寝ている
僕はみんなの一歩先を歩いてる
ちょっとした優越感を感じる朝
いつもより清々しい
苦手な朝がちょっとぴり好きになる
バタバタする朝
余裕のある朝
仕事への準備をするためだけの朝
コーヒーを飲みながら読書をする朝
嫌いだった朝
好きになった朝
同じ朝でも全然違う
月と太陽くらい違う
幸せから始める朝
幸せで終える夜
幸せと幸せにはさまれた一日
幸せのサンドイッチを積み重ねる
幸せな人生をつくるために
前に進もう
やりたいことだらけだ
時間がない
何かをやるための時間がない
時間ができた
何をやろう
何がしたいのかわからない
何かをしたいはずなのに
自分はこんなもんじゃない
自分には何かができるはずだ
やりたいことたくさんあったはずなのに
時間ができた途端
何がしたいのかわからなくなった
自分は何ができるのだろう
自分は何がしたいのだろう
ただ現実から逃げたいだけなのだろうか
現実から逃げたあと何が待っているのだろうか
現実から逃げたあとの現実からは逃げないですむのだろうか
ただ逃げたいだけ
そんなはずはない
きっと何かできる
何かができるはず
現状を維持していても前には進めない
逃げてもいい
前に進もう
不思議な関係
僕はキミのことが気になってしかたがない
ふとした瞬間にキミのことを考えてしまっている
キミのことなんか好きでもないのに
キミのせいだよ
キミが僕にあんなことをするから
僕はキミに触りたい
キミのことを触ってしまいたい
けど一度触ると我慢できなくなる
それが分かっているから僕はキミには決して触らない
一回触ると触らないではいられなくなるから
これは依存とは違うよ
僕はキミがいなくても生きていける
依存しているのはキミの方だよね
キミは僕がいないと生きていけない
僕がいないと死んじゃうんだよ
不思議な関係だよね
僕たちって
お互い好きでもないのに
キミは僕が必要だし
僕はキミが気になってしかたない
キミが僕の前に現れなかったら
キミのことなんか考えずに済んでいたのに
全部キミのせいだ
全部キミが悪い
キミは気が向いた時に僕のところにくる
キミは用が済んだら家族の元へ帰る
こっちの気もしらないで
随分と勝手じゃないか
キミがいなくなってからこっちはすごく大変なんだよ
気がおかしくなってしまいそうになるよ
キミが近くにきたらすぐわかる
寝ていてもすぐに気づくよ
キミの独特な気配に僕は敏感なんだ
あの「プーン」って音を聴くとゾクッとする
ポケット
さらっとキミに僕は言う
こんな僕でもいいですか
何にもないのにいいですか
変なところはいっぱいありますが
いいところなんてありません
そんな僕のどこがいいのですか
やっぱり言わなくていいよ
キミが言葉につまるところを想像したよ
僕の心もつまってしまうから
こんなめんどうな僕のどこに
キミが惹かれたのかわからないよ
僕はキミになにもあげていない
僕はキミからもらってばかり
これじゃあ不公平だよね
僕も何かをあげたいんだけど
持ち合わせが何もないんだ
ほら、カバンも空だしポケットにも何も入っていないでしょ
キミにあげられるものが一つもないんだ
え?このポケットがほしいの?
こんなのでいいなら今あげるね
ちょっと待ってて
ポケットをとりはずさなくていい?
それじゃキミにあげられないよ
キミが今手に持っているものをポケットに入れて欲しい?
僕はいいけどキミもそれでいいの?
わかった
ポケットに大事にしまっておくね
ずっと大切にするよ
またキミからもらっちゃったね
今度こそ僕があげようとおもったのに
なかなかうまいこといかないね
ちなみにこれは何?すごく温かいけど
僕はこれを初めてみたよ
ごめんね、知らないことが多くて
内緒?いつかわかる?
自分で気づくべきものなんだね
これがなにかわかる日を楽しみにしているね
やっぱり僕のどこがいいのか教えて
気になって仕方なくなってきたよ
なになに・・・
ポケットにものを入れてくれるとこ?
なんだそれ
そんなに僕のポケットにものをいれたいなら
いくらでもかしてあげる
あ、今のでポケットあと一つしかなくなったんだった